木島平歩道(高標山)【藪径・雪径】

 有名な志賀高原~野沢温泉スキーツアーコースの一部を夏道で歩くルートである。思った以上の猛ヤブの悪路のため、カヤノ平に降りずして引き返した。
 剣沢ダムまでは幾つものルートがあるので、各自好みのルートで到達されたい。周囲には雑魚川の水を長野側に引く水路が幾つも掘られ、ただでさえ複雑な地形がより分かりにくくなっている。

● 剣沢ダム~高標山

 ダムから木島平方向への道を緩く登り、雑魚川・千曲川分水尾根に達する。ここから旧飯山営林署の木島平歩道を行くのだが、伐採・植林後ほぼ放置され荒廃が酷い。峠状の東1分に、微かな道の形跡があり、少し奥の木の高い位置にオレンジ色のスキーツアーの小さい標識が見える。これが木島平歩道の道筋だ。
 背丈を越す笹に埋もれ廃道に近く、尾根形状もはっきりしないため、ルート取りが難しい。尾根の東がカラマツ植林になっているので、その境界を進むと良い。
 いったん1550M圏の肩状に登り、1530M圏の鞍部に下る。このあたりまで、注意深く追えば辛うじて断続的な道型を見出せる。この鞍部にも、木の幹の高い位置に、スキーツアーの標識がついている。
 この先、道型はほぼ消えるが、笹の勢いが弱いところを選べば、辛くはない。1592標高点付近で、造林作業用らしい黄テープが幾つも見られ、良い目印になる。分岐する地形図の水平道は跡形もないが、約1km先から県道502号へ続く林道となっている。
 カラマツ植林内の笹がまったくない広場を通過すると、しばらくは尾根東側にベルト状に笹がない地帯が続くので、これを登る。1670M圏あたりの右から小尾根が合流するあたりで、ついに笹なし地帯が終わり、ネマガリダケの強烈なヤブとなる。
 1700M圏で登山道に出会うと、左へ数分で高標山となる。
 下りの場合、目標地点を見つけるのが登りより難しくなるので、高度な読図力と注意力を要する。また、1620M~1670M圏で登りに使った笹なし帯を、ネマガリダケの密藪を進みながら探すのは難しく、下りでは半分程度しか使えなかった。

 

⌚ฺ  剣沢ダム-(1時間35分)-高標山 [2012.5.26]

 

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出発点にある小さな剣沢ダム
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今からこのヤブに突入する
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幹の高い位置に付いた野沢へのツアー標識
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明るく開けた高標山
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緩やかな山稜